0571│ごうぞの飛び落し

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ソース場所:南都留郡富士河口湖町勝山3951 富士御室浅間神社の辺りに伝わるお話

●ソース元 :・ 山梨県連合婦人会 編集・発行(平成元年)「ふるさとやまなしの民話」 
●画像撮影  : 2015年11月04日
●データ公開 : 2016年06月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

[概 要]

ごうぞの飛び落し

昔、富士御室浅間神社の河口にある毛石山には、いろんな獣がいました。あるとき一匹の獣がひとつ騙しあい力の較べっこをしてみようといい出しました。
これを聞いた、タヌキはわしはキツネのようにずる賢くないので困ったなあと頭を抱えて、穴の中にもぐり込んでしまいました。それを知ったキツネは得意満面となって外のけものをだまして、一匹天下を取ってやろうときめこみました。これには、外のけものたちも困って、どうしてもタヌキに勝って貰わなくてはと、タヌキを励ましました。こうなるといよいよタヌキは穴の中に深くもぐり込んで外へ出てこなくなりました。
弱りこんだけものたちはいろいろと考え、またまたタヌキに知恵をつけてキツネに挑戦するようにしました。作戦は月夜の晩に毛石山から里宮の森まで空を飛ぶことで力較べをすることでした。タヌキは「おれが先に飛ぶぞ」といって大きな木によじ登り「一、二のほい。」 とモモンガー(ムササビ)に化けて月夜の空をスーと見事に飛んで里宮の森にきえました。
隣の木に登ってこれを見ていたキツネは「一つおれも」とモモンガーに化けて「一、二の三」と空に飛びました。なんせ初めて空を飛ぶキツネでしたから途中でひっくり返り、水の中にドボーンと落ちてしましました。それを見ていたけものたちは手を叩いて喜び、腹を抱えて大笑いをしました。
実をいうと最初空を飛んだのはタヌキが化けたモモンガーではなくて、本物モモンガーでしたから飛べるのは当然でした。このことを知ったキツネは、騙されたことを知り、間が悪くなってその後どっかへ行ってしまいました。
これからこのあたりを「ごうぞの飛び落とし」というようになり、夜通るとモモンガーが顔に張り付くので、一人では通ることはしなかったといい、明治の終りに大道ができるころまで、モモンガーが空を飛んだといいます。

※文中「ごうぞの飛び落とし」の「ごうぞ」とは、一丁目一番地のことです。
(勝山村)

山梨県連合婦人会 編集・発行(平成元年)「ふるさとやまなしの民話」

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南都留郡富士河口湖町勝山3951
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