0307│味噌なめ地蔵

ソース場所:甲府市太田町5-16 一蓮寺
●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
・ 現地説明板
●画像撮影 : 2015年05月29日
●データ公開 : 2016年04月01日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他 : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。
[概 要]
一蓮寺の境内にあり、祈願者が患部に当る所に味噌を塗るので、べたべたと赤くなっている。 (裏見寒話。西山梨郡誌)
土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
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味噌舐地蔵尊略縁起
正徳年間(一七一一 - 一七一五)当山三十世 転真上人 の頃、病を得し一旅人 当山に留錫せしことあり。 上人の訓戒に依り 川内道村 なる人 五穀感斜の味噌地蔵像を建立祭祀し、旅人の病気平癒を祈願するや忽ちにして本復せりと伝う 後世の人々 霊験あらたかなるを慕い自らの患部と等しき処に味噌をつけお参りを為す風習が生じ 味噌舐地蔵尊と尊称すと謂う 向後参詣の善男善女には当地蔵尊の誓願霊験に包まれ良くよく安心立命の日々を送られん事を冀う(こいねがう)もの也 境内説明石板より
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昭和の頃まで、お地蔵様の形が分からぬほど全体に味噌が付いていた。子どものころは、指跡まではっきりついた味噌まみれのお地蔵さんがなんだか怖かった。夕暮れ時、お地蔵さんの膝に味噌を塗りながら一心に祈っていた小さなお婆さんを見かけたことがある。なかなか良くならない身体の痛みをお地蔵さんに祈る姿は、子供心にもやるせない気もちにさせられた。
今は祈る人も少なくなったのか、お地蔵様の優しい表情が良くわかるようになった。