ABOUT

「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

・・・

The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

・・・

ABOUT

「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

・・・

The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

ARCHIVES

ARCHIVES

VIEW RANKING

RANKING

GUIDE

物語

Old Tale

#1553

塩の池

ソース場所:奈良田八幡社公園 早川町奈良田766


●ソース元 :・ 「早川のいいつたえ」第三集  著者:三井啓心  出版社:㈱上田印刷
●画像撮影  : 年月日
●データ公開 : 2020年08月21日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

【概要】  最近は「高血圧で塩分を抑えてます」とか「おじいちゃん、そんなに塩辛いものばかり食べてると病気になるよ」とか、嫌われがちな塩ですが、足りなければそれこそ人間の命に係わる大切なものです。しかし、山梨県のような内陸の地の中でも、更に険しい道を辿った先にある奈良田では、塩を手に入れるのに大変な苦労をしたことでしょう。しかし、この地には塩気の多い泉があります。泉にまつわる言い伝えを紹介します。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

奈良田のいいつたえ
『塩の池』

奈良田の七不思議を並べてみると、
一、二羽がらす(第一集で紹介)
二、洗濯池  (第二集で紹介)
三、塩の池
四、護符水
五、染物池
六、片葉の葦
七、奈良田七段
となりますが、そのほとんどが、奈良王さま(孝謙[コウケン]天皇)につながっています。
塩の池も、このひとつで、山奥で、ほかの土地との交流が少ない奈良田では、人間の生活に欠かせない塩がなかなか手に入らなくて、困っていました。
この地に、仮宮を建てられた奈良王さまは、あわれに思われて、地の神にこの難儀を救ってくれるように頼みました。ほかならぬ王の頼みを聞いて、地の神は、塩気の多い泉を湧き出させてくれましたが、これによって、里人たちは食べ物の味つけが出来るようになりました。
この塩の池は、現在、集落の反対側、つまり、湖を越したところにあります。町では、観光施設のひとつとして、数年前、この湖に、とても長いつり橋をかけました。
これを渡って行くと、ちょっと公園風になったところがあって、塩の池もここにありますから、でかけてみてください。
小さな泉にすぎませんが、塩分は濃くて、この水を煮詰めますと、たしかに、塩の粒子がとれます。
かつては、製塩し、奈良田の名物として、売ったこともあると聞いています。いつだったか、子供たちが理科の実験に、煮詰めて作った、この池の塩を、ちょっとなめてみましたが、塩化ナトリウム九九パーセントの食塩と違って、やわらかい塩味がありました。
洗濯池やら、染物池と、なかなかボランティア精神旺盛な孝謙天皇さま、本当に奈良田においでになったのか、ならなかったのか。

「まあ、ここでは、そうした歴史上の詮索は、いらんちゅうこんどう[いらないということですよ]」

このデザインソースに関連する場所

奈良田八幡社公園 早川町奈良田766

Old Tale
Archives

物語

山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。