1570│西山の怪異

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ソース場所:地蔵が岳

●ソース元 :・ 甲斐志料集成3(昭和7-10年)  甲斐志料刊行会 編   
●画像撮影  : 年月日
●データ公開 : 2020年08月28日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

 

西山の怪異
逸見筋の猟師を伴い、甲西 地蔵が岳 の中腹まで行ったが、猪・鹿・狐・ウサギ等の姿も見えず、空手で帰ろうとすると、谷を隔て向こうの山に座っているものがいた。その座った姿は、座位でも丈は七尺ほど。裸体で、赤い乱れ髪を握って東西を見渡している様は何に例えたら良いかわからないほど。府の猟師は肝をつぶし、震え慄き逃げようとするが、道はない。逸見の猟師は少しも慌てず、この異形のものを撃ち殺してやろうと、鉄砲に二つ玉を籠め撃ち放った。異形の胴腹に打ち貫いたのだが、痛がる気配もなく泰然と座っている。しばらくして、そばに生えている草を引き抜き傷口に押し込んで悠々と立って山上に登って行ったという。
二人は驚いて悶絶した。
この獣は狒々の類だろうか。

「裏見寒話」 追加  怪談 の項より

【裏見寒話とは、野田成方が甲府勤番士として在任していた享保九年~宝暦三年(1724-1753)までの30年間に見聞きしたり、調べた甲斐の国の地理、風俗、言い伝えなどをまとめたものです。只々聞いたものを記すだけでなく、言い伝えられている某氏の名前を古い書物から探し出したり、例えば鳥の羽が夜光ることを、不思議な話だと記すだけではなく、闇夜に猫の毛を逆立てると火花が散るがこういった現象ではないだろうか?と考察している。当時の様子や、一般の人達にとって常識だった歴史上の事柄(歌舞伎や浄瑠璃などで演じられ、当時の庶民に良く知られていいた)を知ることが出来る。】

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地蔵が岳
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