0370│亀石

ソース場所:甲府市古関町1555 永泰寺 釈迦如来像
●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
●画像撮影 : 2015年10月16日
●データ公開 : 2016年06月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他 : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。
【概要】 山梨県道113号甲府精進湖線なかほど上九一色の永泰寺近く芦川の真ん中に、亀の形をした大石があった。この石は昔、洪水が発生した時、釈迦ヶ岳の頂上に安置してあった釈迦如来像を大亀が濁流から守りながら永泰寺まで運び、石となったと伝えられていた。(その後の大水害で流れてしまって、今は存在しない)
亀石
甲駿中道往還の途中の阿難坂(女坂)の麓をめぐる寺ン川という谷川の中央に、亀の形をした大石があって、これを亀石と呼んでいる。むかし大暴風雨で洪水の時、どこからか一匹の大亀が現れ、川上の釈迦ヶ岳の頂上に安置してあった、三国伝来の釈迦如来という尊い仏像を背中に乗せ、激しい濁流の中を麓の寺へ無事に泳ぎ着いて奉安し、亀自身は夢窓国師の済度にあって化石した。よってこの寺の本尊は釈迦如来で、寺号を霊亀山永泰寺という。
土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
永泰寺の住職によると、「子供の頃には有ったよ。でも大水害で流れてしまった。随分大きな石でみんなで上ったりしたんだけど、残念ながら写真とかも残ってないなぁ」
むかし話の現場を追っかけてみると、長いこと地域の人たちに親しまれてきた大石や巨木が、時には寺社が、つい数十年前に失われていたりすることが多い。このアーカイブが地域の記憶をとどめる助けになったら良いなぁと思った。
このデザインソースに関連する場所
甲府市古関町1555 永泰寺