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「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

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The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

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#1554

外良寺[ウイロウジ]薬縁起

ソース場所:外良寺 早川町奈良田


●ソース元 :・ 「早川のいいつたえ」第三集  著者:三井啓心  出版社:㈱上田印刷  
●画像撮影  : 年月日
●データ公開 : 2020年08月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

【概要】  早川町の最奥(ここより先はマイカー規制で一般車両は通行出来なくなっている)、奈良田温泉駐車場の脇に立派なお寺がある。常在しているお坊さんはいませんが、縁起によると万寿元年(1024年)建立の歴史あるお寺だそうです。このお寺には奈良王様(孝謙天皇)にまつわるいいつたえがあります。

 

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奈良田のいいつたえ
『 外良寺 [ウイロウジ] 薬縁起 [クスリエンギ] 』

名古屋で、「ういろう」といえば、「ああ、蒸した菓子か。」といいます。また「薬籠[ヤクロウ]」などから、薬にも関係があります。奈良田の「外良寺 [ウイロウジ]」を、たいていの人は「がいりょう寺」と読み、これを「ういろう寺」と読める人は、まず、いません。
さて、奈良田には、孝謙女帝[コウケンジョテイ]が仮宮をたてて、御遷居[ゴセンキョ]されたという、伝説が古くから、ありましたが、いずれも、口伝だけでした。文書にして残したのは、外良寺に、文才にすぐれたお上人がいて「外良寺略縁起」を発刊したのがはじめです。ただし、いつ発刊されたのかは、わからないのが残念です。
それによれば、孝謙帝が、奈良田に遷居したわけや、夢枕に立った応神天皇らしきひとに、薬の作り方を教えられ、その秘伝を土地の党士に、「外良 [ウイロウ]」と名づけて、与えたとあります。
しかし、焼畑などで生活する百姓衆に、こうした秘伝を正しく伝えることは、無理です。そこで、万寿元年に、寺を建立して、知識のあるお上人に、薬を作らせるようにしたのが、「外良寺 [ウイロウジ]」のはじまりです。この薬、薬草を混ぜたあめで、今でいう痰切りあめのようなものです。でも、長い間に、その薬法が失われ、薬が作れなくなってしまいましたが、そのうちに、党士の深沢孫左衛門の家の古文書の中に、薬法が見つかり、再び薬を作ることが出来たということです。
もっとも、この薬法、今は、小田原の方に権利を売ってしまって、もうありません。その後、後住の、志村孝学[コウガク]上人が、「更訂[コウテイ]孝謙天皇御遷居[コウケンテンノウゴセンキョ]縁起鈔[エンギショウ]」を明治二十四年に、発刊し、物語をいっそう面白くしました。
この外良寺。元は真言宗ですが、途中で日蓮宗に変わっています。
また、奈良田ダムができた時、現在の場所に移され、常住のお上人さんはいませんが、庭には、昔の奈良田住居が保存され、観光客の無料駐車場にもなって、観光に一役買っています。

「昔は、「ういろう」で、がいほう[たいへん]、もうけとうげのうに[もうけたということだよ]。」

このデザインソースに関連する場所

早川町奈良田

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山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。