1248│瓜姫

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ソース場所:甲府市古関町 に伝わるお話

●ソース元 :・ 土橋里木(1975年)全國昔話資料集成16甲州昔話集 岩崎美術社
●画像撮影  : 201年月日
●データ公開 : 2017年10月26日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

 

[概要]

瓜姫
まァ、昔なァ、お爺とお婆があったそうだ。ある日のこと、お爺は山ィ薪取りイ、お婆は川イ洗濯に行ったそうだ。お婆が川端でなァ、ジャブンジャブン洗濯ゥしているッちうとなア、上のほうから大い瓜ン一つ流れてきたそうだ。そいからお婆は棒で掻じくり寄せてその瓜オ拾ってなア、晩方爺さんの酒の肴にでもしてやらず(やろう)と思って、持って帰って戸棚イしまっておいたそうだ。そうしると、晩方寄り爺さんが山から帰って来てなア「婆さん今帰ったぞ」なんて言うとなア、婆さんが「爺さん、今日は早かったなアよ、俺ァ今日は爺さん、川イ洗濯に行ったらば、飛んだ拾い物オしとオ」ッてってなア、瓜オ拾っとオ話をしたそうだ。そうしるッちうと爺さんも「そんじゃアちゃっと(早く)出いて見しょオ」なんて言ってなア、婆さんが戸棚からその瓜オ取り出して来て見せるッちうとなァ「こりゃアなかなかうまそうどオ。だれ一つ割って見ずかなア」ッてって、爺さんがその瓜オ俎板の上へけけて(のせて)包丁で切らずかと思ったら、その瓜からむしょうに(急に)御光がさいて、瓜ン真っ二つに割れて、中から立派なお姫様ン生まれたそうだ。
そいから、爺さんやばあさんは大へん喜んでなア「こりゃア俺等に子供ンないもんだから、きっと神様ン授けてくれとオに違いない」なんていってなア、「爺さん、この子の名は何てつけずかなア」なんて言うとなア「瓜から生まれとオだから瓜姫とつけるンよからず」ッ照って、瓜姫ッちう名にしたそうだ。そうしてまア、二人して、その瓜姫オはんで(頻りに)大事にして大きくしたところン、ある日瓜姫ンいうことになア「俺ァこうして爺さんや婆さんの厄介にばかりなっても、何も手伝ってやることもできぬン、機ァ織ってやりたいから糸オ仕度ゥしてくりょオ」なんて言うだそうだ。そいから爺さんが町から絹糸オ買って来てやるッちうとなア、瓜姫アそれでもって機ァ立って、
チャンカラ、チャンカラ
と毎日機ァ織ったそうだ。そうしるッちうと、そこイ機織虫ンやって来て「瓜姫さん瓜姫さん、あなたは何をしておりますか」なんて聞くだそうだ。そいから瓜姫さんが「私ャ機を織っております」ッて言うと、機織虫ン「そんならお手伝いをしてあげましょう」なんて言うッちうどオ。「お前に機が織れますか」ッて聞くと「織れますとも,織れますとも、私ャ機織虫だもの」ッてって、機織虫ン瓜姫のお手伝いをしてくれるだそうだ。
そうしるッちうと、今度ァ機織雀ンやって来て「瓜姫さん瓜姫さん、あなたは何をしておりますか」なんてまた聞くだそうだ。瓜姫さんが「私ャ機を織っております」ッて言うと、雀ン「そんならお手伝いをして上げましょう」ッて言うだそうだ。そいから瓜姫さんがまた「お前に機がおれますか」ッて聞くッちうと「織れますとも、織れますとも、私ャ機織雀だもの」ッてって、まア、雀も瓜姫さんのお手伝いをしてくれるだそうだ。そうして、瓜姫となア、機織虫と機織雀で、毎日毎日、機ァ織ったから、おじイがそれオ持って町イ売りに行ったら、ええ金になって、それで何ッかァ買ったりどうしたりして、お爺もお婆も一生安楽に暮らいたそうだ。それもそれッきりイ。
(編者の亡き祖母より)

土橋里木(1975年)全國昔話資料集成16甲州昔話集 岩崎美術社

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