物語
Old Tale
#1198
小豆洗
ソース場所:甲府市愛宕町 将運橋
●ソース元 :・ 裏見寒話 追加 怪談 の項より
甲斐志料刊行会 編『甲斐志料集成』3,甲斐志料刊行会,昭和7至10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1240842 (参照 2024-05-24)
●画像撮影 : 2017年02月11日
●データ公開 : 2017年02月20日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他 : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。
[概要] 江戸時代、甲府城(舞鶴城)が築かれ、きれいな水を必要とした染物屋は元紺屋町から新紺屋町へ移った。お城のすぐ北側で、寂しいところなわけはないが、愛宕町に近寄ると、神社や寺院の暗がりはやはり寂しかった。夜風に吹かれながら歩いていると、ふと藤川のせせらぎの音に小豆洗いのしょきしょきと小豆を洗う音が混じるのです。妖と出くわさないように気を付けて足早に家へ急ぎましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小豆洗の怪異
古府 新紺屋町より愛宕町へ架けられている土橋がある。その下は藤川が流れている。ここを夜更けに通ると、橋下から小豆を洗う音が聞こえると云う。 また、畳町の橋の下でもその様な音がすると云う。
裏見寒話 追加 怪談の項より ・・・ 「甲斐志料集成」3 p247
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この小豆洗いの棲家は、愛宕山の麓です。全国各地に数多ある愛宕山の名は、愛宕神社に由来しています。愛宕神社の祭神は火防・鎮火に霊験のある神とされています。日本の都市は昔から、狭い土地に密集して燃えやすい木の家が並んでいたので火伏せの神・愛宕神への信仰は全国に広まり、「まちを見守る高台」に愛宕神社は勧請されました。そんな火伏せの神様の足元のせせらぎに甲府の小豆洗いはいるのです。
このデザインソースに関連する場所
Old Tale
Archives
物語
山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。