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「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

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The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

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物語

Old Tale

#1246

もぐらと馬と人間

ソース場所:早川町奈良田 に伝わるお話


●ソース元 :・ 土橋里木(1975年)全國昔話資料集成16甲州昔話集 岩崎美術社
●画像撮影  : 201年月日
●データ公開 : 2017年10月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

[概要] 早川町奈良田で採話されたお話。 昔々、飢饉で困っていたモグラと馬と人間が、食べ物のことを話していた。モグラが「神様のお蔵には穀物がいっぱい入っているから、皆で盗み出さないか?」と云う。人間は「そんなことはしたくない」と云うので、モグラと馬が盗みに入った。二日くらいすると神様の前に三者は呼び出された。神様は人間には「お前は悪くないから、明るい娑婆で、作物を作って暮らせ」と種を渡した。馬には「お前は一生人間に使われて荷を運べ」といった。そしてモグラには「お前が一番悪い根性している、明るい娑婆に置いておくわけにはいかない。明日から地の中で暮らせ」と裁かれた。今でも人間は畑を耕し、馬は人間に使われ、モグラは地下で暮らしている。

もぐらと馬と人間
昔々大昔、国中がガシ(飢饉)で食い物に困っとォことがあっとーだげのーに。そうどォが神様の所にゃァ、穀がお倉にいっぱいしまってあっとーだげのーに。(まア)ある日馬と人間がでっくわァせて(出逢って)、食い物のことオ話いていたいば、そこイもぐらが来て、「神様ン所から、穀ゥひん盗み出さざァ」ちゅうコスイことオ考い出いとーどオが、人間は「俺ァそがーのー(そのような)悪いことア嫌どオ」ちてかたらのー(参加しない)どオで、もぐらと馬ッきりで神様の所イしのんでった。
そしてもぐらンお倉から穀ゥ盗み出いて、それォ馬の背中ィつけて、逃げてきて食っとオだげのーに。(まア)そおどオが神様の物オ盗っとオどオで、わからのーちゅうにゃァいかんだいそ。二日ばかしたいば神様に知れて、もぐらと馬と人間の三人は神様の前さ呼び出されて、お裁きオうけとーだげのーに。(まア、どうなるづら)
神様ァ人間にゃア、「お前は悪いことアないで、明りい娑婆で畑へ作物ゥ作って暮らせ」ちて(と言って)、穀の種オくれて、作り方ァも教えてくれトーどーが、馬にゃア「お前は一生人間に使ァれて荷を運べ」ちい(と言い)、もぐらにゃア、「お前が一番悪い根性どオで、明りい娑婆ィおいちゃァならぬ。明日ッから土ィもぐって地の下で暮らせ」ちとう(と言った)だげのーに。(まア)そいで人間と馬ともぐらア、今でもそのとおりに暮らいてーるだげのーに。これでヒッチマイ。
(南巨摩郡早川町奈良田 深沢正志様[三十五歳])

土橋里木(1975年)全國昔話資料集成16甲州昔話集 岩崎美術社

(注) 上記の年齢は、採話時のもの。

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山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。