ABOUT

「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

・・・

The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

・・・

ABOUT

「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

・・・

The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

ARCHIVES

ARCHIVES

VIEW RANKING

RANKING

GUIDE

物語

Old Tale

#1551

お万の方

ソース場所:羽衣白糸の滝 早川町


●ソース元 :・ 「早川のいいつたえ」第二集  著者:三井啓心  
●画像撮影  : 年月日
●データ公開 : 2020年08月21日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

【概要】  四百年ほど前の事です。「信じる事に男女の別があるわけではない。」と女人禁制であった信仰の山に登りたいと願い、全力で信仰のジェンダーフリーを勝ち取った女性がいました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

羽衣のいいつたえ
『お万の方』

秋の角瀬[スミセ]は、他県ナンバーの観光バスでにぎわいますが、ほとんどが七面山へ行く信者です。
ひと休みした信者たちは、角瀬から列を組み、うちわ太鼓を鳴らしながら、敬慎院[ケイシンイン]まで登る組と、小型バスに乗り換えて羽衣橋まで行き、そこから表参道を登る組が多いようです。どちらも途中で、谷川を大きくまたぐ朱塗りの羽衣橋を見て、七面山に近づいたことを喜び、白糸の滝でまた一段と霊気をかんじるのです。
滝のそばに立っている像は、徳川家康の側室お万の方です。
この人、熱心な法華経信者で、家康が自分の考えに反対した日遠上人を死刑にしようとした時、上人を師としていたお万の方が、自分も死ぬといって家康をなだめ、上人を救ったことは慶長法難として有名です。
家康がなくなったのは、元和[ゲンナ]二年(一六一六)で、その時お万の方は髪をおろし、養珠院[ヨウジュイン]となりましたが、元和五年に、この七面山に登る発願をしました。
なにしろ昔は山岳信仰の霊山で、女が登ることなどとんでもないと、地元をはじめ、信者や修験者の反対は大変なものでした。
そこでお万の方は、この白糸の滝で納得のいくまで水垢離をとりました。
頭からたたきつける水の勢いはものすごいもので、よろめく足を支えきれずに何度か倒れましたが、七面山の主[ヌシ]のおかげで、心身をきれいにし、「もう私は男でも女でもない、法華経の信者だ。」ということで参拝を強行しました。
七面山の主は、日蓮上人が説法した時、美人に身をかえて聞いたといわれるぐらいですから、やっぱり女性に対して寛大だったということでしょう。
道理でこのごろでは、女性だけの信者の列も多く、リーダーにあわせて、「ナンミョウホーレンゲェキョウ。」と一オクターブ高い声を合わせる団体が、土曜、日曜にはとくに目立っています。

このデザインソースに関連する場所

羽衣白糸の滝 早川町

Old Tale
Archives

物語

山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。