


物語
Old Tale
#0535
藤切り祭
ソース場所:甲州市勝沼町勝沼3559
●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
●画像撮影 : 2014年09月19日
●データ公開 : 2016年04月01日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他 : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。










[概 要] 藤切り祭 柏尾山大善寺の「藤切り祭」は1300年の歴史のある祭りと言われている。開山の行基もしくは役小角が大蛇を退治し、地域を災いから守ったとの故事に由来する。境内の御神木に藤の根で見立てた大蛇をつるし、修験者が刀で切り落とす。切り落とされた根は魔除け、開運、豊作にご利益があるとされ、大蛇が切り落とされた瞬間、鉈を持った若者たちが次々と御神木によじ登り、切っては下に投げ落とし、それを下で待ち構える人々が奪い合う。関東地方の奇祭の一つとも数えられている。 大善寺は、葡萄栽培発祥の伝説を持ち、境内の薬師堂(1286年)は県内最古の木造建築物とされ国宝に指定されています。
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柏尾山大善寺の会式で、陰暦四月十四日に、開山の行基菩薩が、大和大峯山の絶頂で、大蛇を退治したことをかたどって行うという。杉の枝葉を以って高さ二丈余の櫓を造り、それに長さ一丈二尺の太い藤蔓を七巻半、蛇の如く輪に巻いたものを下げ、行基に模した僧これに登り、暫く祈祷の後、刀を抜いてその藤蔓を切り落とし、これを参詣人が多数で奪い合い、刃物で切り取って持ち帰り、蚕神に供えて蚕の豊産を祈る。子の日風が吹けば桑の相場が上がり、雨が降れば下落すると云われている。 (東山梨郡誌)
今は月遅れで新暦の五月十四日に祭りをし、大蛇がいたのは柏尾山であり、それを退治したのは役の行者だともいっている。又藤蔓を切り落とすのは山伏姿の修験者で、これを参詣人が奪い合う勝負によって、その年の吉凶を占うと言う。 (甲斐叢記。松のしらべ方言伝説号)
土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
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