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「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、 産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

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Old Tale

#0588

ばんばあ山

ソース場所:北杜市長坂町中丸3904 本源寺


●ソース元 :・ 長坂町教育委員会(平成12年)「長坂のむかし話」 長坂町役場 
●画像撮影  : 2016年01月07日
●データ公開 : 2016年06月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

[概 要] 北杜市長坂町中丸の本源寺に一人の老婆が仕えていた。勤勉で親切、そして倹約家であった。少しづつでも長く貯蓄し、ついにはちいさな山林を買うまでになった。その山林からの収入を小遣いにしていたが、亡くなった後はその山林を本源寺に寄進した。そこは地域の人に「ばんばあ山」と呼ばれ、老婆の倹約の美徳を語り継いでいる。

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ばんばあ山     (鳥久保)

幕末のころ、鳥久保の本源寺というお寺に一人の老婆が仕えていた。勤勉、倹約でよく寺の仕事に奉仕するばかりでなく、檀家の人々の頼みごとにも気持ちよく応じて、農事の手伝いまでもしてくれるほどだった。
老婆は寺領の畑に麻をつくっていた。麻の木の皮を剥いで精製しておいて、秋の夜長になれば夜なべ仕事に麻の糸をつむぎ、それを売って小遣い銭にした。しかし麻糸代の幾分かは必ず貯蓄しておいた。
「塵も積もれば山となる」たとえの通り、老婆の麻糸貯金も相当な額に達した。
たまたま下鳥久保の地に6畝(600㎡) ほどの小さい山の売り手があった。老婆は貯金でこの山を買い取り、生前はその山の収入を自分の小遣い銭にしていたが、老婆が亡くなったあとこの遺産の林は本源寺の所有となった。
この林は、いまでも鳥久保の人たちから「ぱんぱあ山」と呼ばれ、老婆の倹約の美徳を偲ばせている。              (清水徳雄・『清春村誌』)

長坂町教育委員会(平成12年)「長坂のむかし話」 長坂町役場

このデザインソースに関連する場所

北杜市長坂町中丸3904 本源寺

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