1154│原山神社

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ソース場所:韮崎市清哲町青木1236 原山神社

●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会      
●画像撮影  : 2014年09月14日
●データ公開 : 2017年01月05日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

【概要】  韮崎市清哲町青木にある原山神社は、諏訪神戸の御射山神社から勧請された神社です。 ところで南アルプス市の旧白根町辺りは「原七郷」と呼ばれ、地下水位が深く、川もないことから「月夜にも灼ける」と言われるほどの旱魃地帯でした。旱魃に苦しんで雨乞いのため御射山神社から分霊の御幣をいただいてきたのですが、青木の辺りで急な大雨に合い、森で雨宿りしてから原七郷へ向かった。 青木の辺りも旱魃に苦しんでいた地域でした。突然の雨に喜び、ふと森に御射山神社の御幣が落ちているのを見つけ、神の御光臨と喜びすぐにお宮を建てて勧請した。 原七郷の人達は村へ帰り、いざ勧請しようとすると肝心な御幣が無いことに気付き、探し探し青木まで来ると既に神様は新しいお宮におさまった後。うちの神様だからといって、一度神社に勧請された神さまを引っ張り出して我が村へ連れ出すなんて神様に失礼な事は到底出来ない。原七郷の人々はこの原山神社に代参する事にしたという。

原山神社    北巨摩郡清哲村青木

中巨摩郡釜無川西筋の原七郷では、旱天の際代参人を信州諏訪郡金沢村神戸[ゴウド]の御射山[ミサヤマ]神社(原山神社ともいう)に雨乞いにやり、この神霊を勧請しようとして、社殿の新築にとりかかった。代参人は御射山社に至り、分霊の金の御幣を頂き、帰路青木まで来ると大雨が降り、今の原山の森にかけこんだ。当時青木村の人達も旱害に苦しんでいたので、この雨を喜び御神輿をねり廻した(これが旧の七月二十七日で、もとの祭日である)。やがて雨も止み、原七郷の代参人たちは出立して村に帰り、新宮地について神霊を移そうとすると、御神体が失せている。実は御神体は青木の森の中に落ちていたので、草刈人が拾いあげ、青木村では原山様の御降臨と喜んで、早速新宮を建てて勧請した。そこへ原七郷の人々がご神体を尋ねてきたが、既に神社建立の後なので、詮方なく引き返し、年々この原山社に代参することにした。その後、毎年の原山神社祭典には必ず雨が降り、参拝する者はいつも雨具を用意したという。    (口碑伝説集)

土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会

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