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「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、 産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

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#0354

雨乞いをした若者

ソース場所:甲府市上積翠寺町756


●ソース元 :・ 甲府市HP「おはなし小槌」 より https://www.city.kofu.yamanashi.jp/senior/ohanashi/index.html
●画像撮影  : 2015年10月19日
●データ公開 : 2016年06月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

[概 要]今の甲府市相川の里が旱魃で難儀していた事があった、ある一人の若者が大橋の主に雨乞いのお願いに行きました。普通に行ったのでは主は出てきてくれず、とり殺される恐れもあったが、大橋の主が嫌がる歌を唄って主に出てきてもらった。正直にお詫びとお願いをしたからか、主は「積水寺のおたあ明神に頼め」と教えてくれたという。

雨乞いをした若者
(砂田町赤池兼明さんの話)
その昔、相川の里では、田植えをしたが一と月も雨が降らず、水不足で困っていました。村人達は、寄ると雨の話になります。
「いつになったら、雨は降るずらか」
「これじゃあ、日干しになっちまぁ」
「なんとかしなくちゃ、なんねえな。誰かうまい知恵はねえか。」
「雨乞いでもするしかあるめえ」
「そりゃいい考えだ。けど、どの神様に頼むだ。」
村人達は、答えにつまり静かになってしまいました。その時、ある若者が
「おらにいい考えがある。あの大橋の主に頼んでみたらどうずら。」と言いました。
「そうだ、そうだ、大橋の主に頼んだらええ」と村人達は、手を叩いて賛成しました。
若者は、村の衆から任されて大橋の主へ頼みに行くことになりました。
大橋の上を行ったり来たりしてみたが、主は現われません。橋のたもとでどうすれば主に会えるか考えた。すると、大橋の主の話が思いだされました。
「そうだ、追分の唄をうたえば、主はでてくるにちがいない。」
若者は大声で追分の唄をうたいながら、橋のなかばまで来ると、どこからともなく、大橋の主が怒って現われた。
「おのれ、わしの嫌いな追分の唄をなぜうたう。」
若者は、すなおに訳を話して謝った。
「実は、おらんとこの村の田圃に雨が降らんで皆んな困っている。どうか、雨を降らしておくんなせい。」と頼みこんだ。
大橋の主はしばらく思案をしていたが、
「積翠寺のおたあ明神に行って頼むがよい」
と教え、命を取るのをやめ、若者を許しました。
早速若者は、積翠寺へとんで行った。
「おたあ明神様、どうか雨を降らせておくんなせい。皆んなが干ばつで困っているだ。お救いくだせい。」若者は必死でお願いをした。すると、どこからともなく声が聞こえてきた。
「よろしい、一生か一代か」
「一代でけっこうです。」
と、若者は、驚きと嬉しさとであわてて答えた。
若者が積翠寺を下り始める頃、空は次第に曇りだし、相川の里に着く頃には、雨が降ってきました。
それからというもの、相川の村は、干ばつでこまることはありませんでした。
月日が流れ、おたあ明神へ頼みに行った若者も年老い、亡くなってしまいました。すると、昔の様に日照りが続いたり、水になやむことが多くなってしまいました。
村人達は、雨が降らないと、若者がおたあ明神様に答える時に、「一生」とお願いすれば良かったのになぁと思うのでした。

甲府市HP おはなし小槌 より

このデザインソースに関連する場所

甲府市上積翠寺町756

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山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。