


物語
Old Tale
#0312
膳岩
ソース場所:甲府市平瀬 片山稲荷神社
●ソース元 :・ 甲府市HP「おはなし小槌」 より https://www.city.kofu.yamanashi.jp/senior/ohanashi/index.html
●画像撮影 : 2015年11月21日
●データ公開 : 2016年06月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他 : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。








[概 要] 婚礼や葬式など、多くの人をもてなさなければならないのに、お膳やお椀が足りない。そんな時、お稲荷さんにお願いすると、翌朝膳岩の上に用意されていた。しかし、ある時、借りた膳椀を全部揃えて返さなかった者があってから、どんなに頼んでも貸してもらえなくなったという。
膳貸岩
(山梨県民新聞より)
千塚、山宮の奥に片山稲荷の社がある。
この社の入り口にある岩で、昔、膳椀を貸してくれた。
希望の数を云って稲荷様に祈ると、翌朝はちゃんとその数だけの膳椀が岩の上にのせてあった。
それでこの岩を膳岩と呼んだが、ある時、借りた膳椀を一人前返さない者があって、その後は頼んでも貸さなくなった。
その返さなかった膳がまだどこかに保存してあるという。
甲府市HP「おはなし小槌」 より
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/senior/ohanashi/index.html
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椀貸し伝説の一つ。日本全国各地に同様な伝承が残っている。慶弔事で多くの膳椀が必要になり、困った者が淵や岩や池など(水に関係のある場所が多い)で「お椀がどこかで借りられないものか?」などとつぶやくと、翌日、必要数が用意されている。どなたが貸してくれるのかわからないが、必要な時、そこへ行ってお願いすると、翌日用意されているから、借りて行き用事がすんだらきれいにしてまたその場所に返しておく。ある時、誰かが返す数をごまかしたり、壊してしまったりして、それからというものもう二度と貸してもらえなくなった。というものです。伝わる場所が全国各地に広まっていますが、ほぼ同じ内容なので民俗学者や人類学者たちの研究材料になっている。県内でも各地に同様な話が伝わっている。
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「YAMANASHI DESIGN ARCHIVE」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

