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「YAMANASHI DESIGN ARCHIVES」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や模様、自然から得られる色彩、今に伝わる昔話・伝説を、産業上で使用することのできるデザインソースとしてデジタル化して配信する山梨県のプロジェクトです。

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The “YAMANASHI DESIGN ARCHIVE” is a project in Yamanashi prefecture that distributes the design sources of shapes and patterns of fine goods that have been passed down in Yamanashi prefecture since the past, colors from nature, old tales and legends that have been passed down to the present, and written material that has existed in the region since ancient times through a digital format for industrial use. Please make use of these sources for product development, education and research, service development, etc.

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Old Tale

#1162

八右衛門出口

ソース場所:北杜市大泉町谷戸 八右衛門出口


●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会    
●画像撮影  : 201年月日
●データ公開 : 2017年01月05日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

[概要] 大昔、八ヶ岳が大噴火し八ヶ岳山麓の地は、降った雨がすぐに地中にしみ込んでしまい、遠く離れたそこここで湧水するような土地になった。だからこそ、この地では古くから湧水が大切にされた。今では八ヶ岳山麓と云えば「木々の緑と澄んだ湧水に恵まれた高原」として人気の地になりましたが、この地の人々は、長い年月をかけ、開墾し、堰(セギ 用水路)を作るといった大変な苦労を重ねてきました。

八右衛門出口     北巨摩郡大泉村谷戸
むかし谷戸八右衛門という人が、八ヶ岳の高原へ狩猟に行って山火事に逢い、焼けた木の頂に一匹の小蛇が逃げ上がっているのを、手にした弓をさしのべて弓の先にその蛇を巻きつかせ、安全の場所へ持って行って蛇を逃がしてやった。数日後八右衛門の昼寝の夢に大蛇が現れ、先日の助命の礼を述べ、これを望むところに挿せばそこから水が涌くといって、一本の楊枝をくれた。試みに裏山へ挿してみると忽ちそこから清水が涌いた。後に村人がこの水を無断で使用して田を作ったので、八右衛門が怒って楊枝を抜き取ると湧水が止まった。下流の人々は困って陳謝し、以後は年々水の使用料を支払うこととし、八右衛門が承知して楊枝を挿すと、再び泉は湧き出した。この泉を八右衛門出口と呼び、傍に繁っている大木はその時彼が挿した楊枝で、現今でも下流の人々は水年貢を納めているという。 (口碑伝説集)

一説には、谷戸八右衛門の娘お花が山遊びに行き、道に迷って困っていると、白髪の老人が現れ娘を伴って行った。老人の家に行き彼の疲労を治してやると、老人は喜んで「お礼には望みのものをやる」という。娘が水を所望すると翁は一個の水の玉を渡し、これを望む所へ投げると水が涌くと云って姿を消した。娘は玉を抱いて我が家へ帰ったが、その間に幾十年過ぎたのか、村の様子は変わり知人もなく、自分もいつの間にか白髪の婆となっていた。娘は悲しさのあまり昔の持山の窪地へ玉を投げると、そこから清水が湧き出した。村人は今もこれを八右衛門出口と呼び。又「お花べえし」という地名も残っている。 (口碑伝説集)

土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会

このデザインソースに関連する場所

北杜市 八右衛門出口湧水

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山梨各地に伝わる昔話や伝説、言い伝えを収録しています。昔話等の舞台となった地域や場所、物品が特定できたものは取材によって現在の状態を撮影し、その画像も紹介しています。