0375│富士塚の狐

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ソース場所:北杜市武川町三吹2915 万休院内の文殊堂

●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会      
●画像撮影  : 2015年11月12日
●データ公開 : 2016年06月24日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他   : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。

【概要】  富士塚と呼ばれる塚があって、文珠の森から狐を映して屋敷神として祀っていた。霊験あらたかで、村人たちからも信仰された。豪雨による土手の決壊時には、土手に来て異様な叫び声を発して危険を予告したと云う。

一つの塚があって富士塚という。数百年前塚の所有者小野氏の先祖が、上三吹の文殊の森から数匹の狐をここに移して、小野家の祝神(いわいじん)として祀った。同家では例年初春の午の日に祭りを行うが、この狐に祈ると紛失物は三日以内に現れ、病気や天才からも免れ得た。村に凶事があると、この狐は上三吹組の裏を流れる大堰の土手に来て、異様な叫び声を発して村人にそれを予告したから、富士塚の狐は小野家のみでなく、村人全体の信仰を集めた。明治三十一年の大水害の時にも、この狐が堤の切れるのを予告したので、村人は鐘を鳴らし、無事に逃れることが出来たという。 (口碑伝説集)

土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会

明治30年の水害で流され、万休院境内の文殊堂に祀られている

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北杜市武川町三吹2915
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