1134│猫寺

ソース場所:甲斐市竜王629 慈照寺
●ソース元 :・ 土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
●画像撮影 : 2016年11月03日
●データ公開 : 2016年11月18日
●提供データ : テキストデータ、JPEG
●データ利用 : なし
●その他 : デザインソースの利用に際しては許諾が必要になります。
【概要】 長く生きた猫が化けたとか、火車になって死骸を喰らうなどの怪談話はよくあるが、甲斐市竜王の慈照寺の猫は、妖怪になってもまだ和尚の恩に報いようとした。だから退治などされずに、大切に祀られている。
猫寺
慈照寺はむかしは荒廃した貧寺だった。寺の和尚は猫を愛し、長年飼い馴らした一匹の猫がいたが、和尚老いて病気になり、「この猫が人であったらよかろうに、畜生だから恩返しも知るまい」と猫に語った。これを聞いた猫は寺を出て行ったが、甲府の旗本渡辺某の葬式に逢い、怪物に化けてその棺を奪い走り去った。人々は驚いて後を追ってくると、龍王の慈照寺に入ったから、渡辺氏はここを菩提寺としてその柩を葬り、その寄進によって荒れ寺は立派な寺になった。今も慈照寺では、その猫の絵を常に床の間にかけてある由。 (中巨摩郡誌)
土橋里木(昭和28年)「甲斐傳説集」山梨民俗の会
慈照寺の境内にはその猫を祀った猫塚がある。
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甲斐市竜王629 慈照寺